~中心の力発動による効果とバランス
■中心力を発する体勢
1、腰腹同量の力をつくる
2、腰の反り
3、尻を突き出す
4、腹を下方に張る
5、みぞおちを丸くしない
6、重心を両足の中央に落とす
■中心の会得による効果
1、どんなに話がこじれても、最後の一喝で
相手は力を失い、こちらに従う
2、どんな相手でも毒気を抜き、
こちら側に変わってしまう
3、まったく歯が立たないと相手に思わせる
崇高な威厳と魅力が備わる
4、中心力が脳幹を貫き、思考中枢が停止するため、
世俗の煩悩は遮断され、恐怖や怒りの感情
さえも消滅して心を仙境に遊ばせることができる
■修練
1、修練の際、努力の形があるのは不可である
2、正しく自然の型を踏めば、悠々迫らざる内に
強力な力は自ら潜むものである
3、全身全霊の生命力を、格調ある動作の上に
怒涛の如く強烈に現されなければなければ
ならない
4、しかも、それは『満山ことごとく桜花の中に
春日穏やかに香る』という趣がなければならない
■呼吸法
「スーウーアー」の呼吸
1、「スー」と鼻から息を吸って
腹をへこませて胸を膨らます
2、「ウー」と胸の息を腹部に下ろし、
下腹部を張って力を充実させる
3、「アー」と息を抜く
■呼吸法の効果
1、内臓強化
2、血液循環の活発化
3、心身のリラックス
4、胆力増強
■人体の重心位置による症状、性格とその対策
<後重心 ・・・前屈みの姿勢>
1、重心位置 ~踵
2、体 型 ~腰曲がり(腹部が縮み、腰が伸びている)
3、背 骨 ~後方に湾曲
4、症 状 ~内臓が疲労下垂し疾患を促す
5、低下筋肉 ~僧帽筋、広背筋、大臀筋、大腿二頭筋、腓腹筋
6、呼 吸 ~腹式呼吸(吐く息)
7、精神状態 ~鈍重、物事への速やかな対応が出来ない
8、八 力 ~合、静の偏り
9、力の方向 ~前方下に偏る
10、原 因 ~両大腿骨が内転し、仙腸関節の前方が閉じ、
後方が開いている
11、矯正方法 ~両足先を開いて臀部を縮め、体を後方へ反らす
<前重心 ・・・後ろ反りの姿勢>
1、重心位置 ~爪先
2、体 型 ~反り腰(腹部が伸びて緩み出ている腰が
縮んでいる)
3、背 骨 ~前方に湾曲
4、症 状 ~坐骨神経痛、歩行困難、腹部肥満
5、低下筋肉 ~大胸筋、腹直筋、大腿四頭筋
6、呼 吸 ~腹式呼吸(吸う息)
7、精神状態 ~落ち着き無く軽率
8、八 力 ~分、下に偏る
9、力の方向 ~後方、下に偏る
10、原 因 ~両大腿骨が外転し、仙腸関節の前方が
開き、後方が閉じている
11、矯正方法 ~両足先を内側に閉じて、体を前方へ起こす
<右重心 ・・・右肩上がりの姿勢>
1、重心位置 ~右足裏外側、左足裏内側
2、体 型 ~左脚が長く、右肩上がり
3、原 因 ~左骨盤が上がり、左股関節が外転
(背骨が右反りに湾曲)
4、症 状 ~体右側の凝りや痛み、消火器系疾患
5、低下筋肉 ~右外腹斜筋
6、呼 吸 ~胸式呼吸(左肺吸う息、右肺吐く息)
7、精神状態 ~左脳の管轄する働き(事務的機能)の鈍り
8、八 力 ~引、弛の偏り
9、力の方向 ~右方向への偏り
10、矯正方法 ~右方向への捻り
<左重心 ・・・左肩上がりの姿勢>
1、重心位置 ~左足内側、右足外側
2、体 型 ~右脚が長く、左肩上がり
3、原 因 ~右骨盤が上がり、右股関節が外転
(背骨が左に湾曲)
4、症 状 ~体左側の凝りや痛み、呼吸器、循環器系
5、低下筋肉 ~左外腹斜筋
6、呼 吸 ~胸式呼吸(右肺吸う息、左肺吐く息)
7、精神状態 ~右脳の管轄する働き(感情的機能)の鈍り
8、八 力 ~凝、解の偏り
9、力の方向 ~左方向への偏り
10、矯正方法 ~左方向への捻り
■水火の御伝にある「火中水」「水中火」の意味
水は火によって、火は水によって動くとは・・・
右脳 ~アナログ脳(霊的)
直感的、総合的、幾何的、絵画的な思考、認識、行動
左視野、左耳、左半身の皮膚感覚、運動神経
左脳 ~デジタル脳(体的)
言語的、論理的、分析的、代数的な思考、認識、行動
右視野、右耳、右半身の皮膚感覚、運動神経
■水火
1、呼吸(息)は、水火と書き「イキ」と読む。
2、水火は「気」であり、「活き」「生き」であり、
万物の活動力の根源エネルギーである。
3、水は縦に、火は横に動く。
4、水は右であり体であり陰である。
5、火は左であり霊であり陽である。
6、水は火によって、火は水によって働く。
(右脳は左脳によって、左脳は右脳によって働く)
7、右手と左手を合わせ、右手を左手指の第二関節
まで下げ「火水(神)」となり拍手する。
8、左右合掌の形は、火(横)と、水(縦)が十字を組み、
神を表す形となる。
9、ツルギの扱いは、右腕を上下させ、左腕を左右に
動かしてこそ、勢いを増し、力強く働く。
10、左右まったく逆の動きをしているにもかかわらず、
丸く丸く螺旋運動をなす妙味さ。
11、火と水は反発しあう関係でありながら、
一つに融合し驚くべき力を生み出す。
12、これを雷撃電飛ともいう。
13、雷撃は、縦の力(上下運動)で強さを現す。
14、電飛は、横の力で左右運動で柔らかさを現す。
15、ともに真空放電から発生する力である。
16、大気中の真空放電とは、すなわち人的には
無我の境地から起こる霊的発動である。
■鎮魂帰神としての武道
1、ツルギは、正しい体と呼吸の使い方を教える。
2、八力の動きにより、骨盤と脊椎を正す。
3、八力は仙骨を刺激し、丹田を強化する。
4、丹田に蓄積されたエネルギーは、脳幹を突破し、
大脳の思考中枢を停止させ、無我の境地を実現する。
5、頭の生活から腹の生活に変化する。
6、中心の力を地に下げることにより、
本来の体力を取り戻す。
7、中心の力を天に上げることにより、
本来の精神を取り戻す。
8、天の時、地の利を知る