特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座

誌上講座599 言霊の現象化(1)

すべての事象は、宇宙創造時の音声である
「スウアオエイ」の配列に尽きます。

まずこの宇宙は「ス」声で始まりました。
そのス声がスースースーと重なり、
重量をもって下にくだり「ウ」となりました。

ウはまた、ウーウーウーと凝縮をはじめ、
やがて大爆発を起こし、
巨大なエネルギーを発しました。

その爆発力は、内回りの螺旋と、
外回りの螺旋を生み出しました。

内回りの力は、「ア」の言霊を発して左右に、
また、同じく「オ」の言霊を発して
上下に放射しました。

また外回りの力も、「エ」の言霊を発して左右に、
また「イ」の言霊を発して上下に放射されました。

それぞれに、合わせて八方向に割き
別れたのでした。

まず言葉がありました。
そしてそれが現象化したのです。

和良久では、この宇宙創造の様子を
常に剱で再現しています。

初歩的な技としては、現在やっています、
お互いに同じ打ち方で合わせる方法です。

それを説明させていただきます。

その前に皆様にお願いがあります。

本当にツルギの道を真剣に歩むのであれば、
略式の棒ではなく、今後必ず和良久の
木剱を用いて稽古に臨んでください。
(幼児はこれに当てはまりません)

今後「手付け」が非常に重要になってきますので、
棒では水火の姿がはっきり出ません。

また、木剱の使い方や、バランス、
形状の意味も理解できないうちに
自分で木剱を削るのも関心しません。

ご自身で削っておられるのをいくつか見ましたが、
失礼ながらまったく剱の意味をなしていません。

いますぐ、それを使うのをやめられることです。
剱を、その歴史を舐めてはいけません。

神様が制定された形を変えること、
また工夫することは冒涜と思っています。

私は稽古と言うものには、
工夫を加えるべきではないと思っています。

いかに、そのままの姿を忠実に残していくべきか、
そして、それを後世に伝えていくべきか、などの思案は
大いにすべきであろうとは思いますが、
道具や技そのものを改良してはならないと思います。

木剱が悪ければ妙な癖がつき、水火も乱れます。

また、よく稽古も進んでないのに、
自分の削った木剱を人に差し上げる方もおられるようですが、
これも注意して下さい。

親切心からでしょうが、これは、先の理由以外に
礼を失することもあるということです。

本来、道のために使用する物をつくるということは、
天地の利に合わせておこなうものです。

天から地に水も光も降り注ぐものであって、
地から天にということはありません。

技の卓越した者が、その水火をもって
創ったものであれば、それを授かったものは
大いに力を得るでしょうが、
その逆は天則違反であります。

まだ初心の者が先輩に剱を譲るということは
無礼であり、本末転倒と言わねばなりません。

道のために使う道具を惜しみ、何かで間に合わせるなど、
これこそ道に対し「もったいない」と
言うことになろうと思います。