特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座

誌上講座628「専門的に示す基本剱」

これから示す表は、以下のように
1~6の内容についてまとめている。

1、四魂

2、八力

3、主に司る(活用する)丹田の位置

4、息が呼であるか、または吸であるか

5、剱の働き

6、腰の働き

少々説明を要するものであるが、
すでに稽古を行っている諸氏には
凡そ理解できるであろう。

しかし、多少、下記に示す内容は、
稽古場で話すものとは違って
かなり専門的に記している。

丹田の活用については、上田は左右の水火の流れ、
下田は上下の水火の流れ、中田は前後の水火の流れ
であるとすでに稽古で説いている。

これは丹田内の水火の流れ、
つまり体内エネルギーの流れである。

下記に示す丹田の活用については、
これとは異なり、
実質的な体の位置としての丹田を差す。

まず「順」と「逆」の説明を行う。

■順とは、剱の持ち方が右手上、左手下となり、
体が右半身となる体制であり、内旋で打つため
この体制を自然に保つことが出来る、
これを「順」と言う。

■逆とは、剱の持ち方が通常右手上、
左手下となり、
体が自然右半身となる体制であるのに、
外旋で打つため、逆半身となる。

この逆半身で打つ剱を「逆」の剱と言う。

■解・合は「打ち腕(上側の腕)」を
上田から放射するようにして打つ。

■凝・分は「打ち腕(下側の腕)」を
下田から放射するようにして打つ。

以上の、解、合、凝、分の打ちを
「打ち放ち」と言う。

■しかし、外旋で「逆」となる剱は、
順と違って打ち上げる場合、
下の腕で打ち上げ、上の腕で打ち下ろす。

つまり、下は上に、上は下に行くと言う具合に
逆になるので、丹田の活用も逆となる。

■動や引は、「打ち腕(下になる左腕)」を
上田に着けるようにして上げて打つ。

■静や弛は、「打ち腕(上になる右腕)」を
下田に着けていくように下げて打つ。

以上の動、引、静、弛の打ちを
「打ち着け」と言う。

また、腰のことについて下記に示すことは、
骨盤の動きと考えていただけばよい。

例えば、ウのところにある
「前閉後開」とは?

これは骨盤が、「ウ」の時には、前が閉じて、
後ろが開いていると言う前後の開閉を差す。

また、アの解で「火左水右旋」とは、
火(左腰)が左旋し、水(右腰)が
右旋しているという骨盤の同時傾斜を差す。

そして、エの静で「上閉下開」とは、
左右両腰が左旋して閉じ、
同時に下方が開くという、
骨盤の上下の開閉を言う。

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『 基本剱の表 』

ウ ○   <内外 尖 点>

魂  力  司田  息(接) 剱(旋回) 腰(竜 渦巻)

直(活) ○  運行  中田  吸呼 進下刃線(突) 前閉後開 

直(活) ○  運行  中田  呼吸 退上刃線(抜) 後閉前開

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ア ー   <左右旋対称>  

魂  力  司田  息(胸) 剱(順) 腰(左右均衡)

幸(愛) 緯  解  上田  呼 火左旋降  火左水右旋  
                   (上 打放)

幸(愛) 緯  凝  下田  吸 水右旋昇  水右火左旋
                   (下 打放)

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オ =   <膨縮>   

魂  力  司田  息(腹) 剱(順) 腰(上下の均衡)

和(親) 経  合  上田   呼  火水左旋降 上閉下開
                      (上 打放)

和(親) 経  分  下田   吸  水火右旋昇 下閉上開
                      (下 打放)

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エ |  <膨縮>

魂  力  司田  息(腹) 剱(逆) 腰(上下の均衡)

荒(勇) 経  動   上田  吸  火水右旋昇 下閉上開
                      (上 打着)

荒(勇) 経  静   下田  呼  水火左旋降 上閉下開
                      (下 打着)

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イ ∥  <左右旋対称>

魂  力  司田  息(胸) 剱(逆) 腰(左右の均衡)

奇(智) 緯  引 上田  吸  火右旋昇 火右水左旋
                    (上 打着)

奇(智) 緯  弛 下田  呼  水左旋降 水左火右旋  
                    (下 打着)