「違うけど、違わない」(1)
螺旋を追求していきますと、
螺旋の力が自ずから生き生きとして
まるで生き物のように語りかけて
くるように感じます。
より美しく、より強く、より速く・・・と
技自ら要求してくるのです。
それは向上して止まず、技そのものが磨かれ、
洗練されて、まったく脂肪の無い
シェイプアップされた肉体のようになる
ことを求めているようです。
しかし、それは堅すぎず、柔らかすぎず、
しっかりと締まるところは締まり、
緩まるところは緩んでいるという
臨機応変さといいますか、
そのような状態が出来上がっていくようです。
つまり、無理、無駄の無い必要最小限の
動きのみが残り、最大限の力を発揮するのです。
螺旋を描くたびに、二度と同じ動きが
現出されることなく、常に変化を続け、
前へ前へと前進していきます。
一回目の螺旋より、二回目、二回目より
三回目と螺旋が重なるたびに
滑らかになっていくのです。
続く・・・