特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座16


『 何事も心の一筋に止まりたるを病とする也 』

思いつめ過ぎたならば、そこの気の流れが滞って凝りが生じ、それが他に障害を及ぼしついに病になります。

これは単に医学によらず、武道においても先の伝書の言葉にあるように、一所に気を置き過ぎるべきではないといわれます。

剣をうったならば、いつまでも打った先に心を止めず、すぐ捨て去り次の変化に対応する準備をしなくてはなりません。

ぼう〜として、空ろ過ぎてはいけませんが、また、きっとして一点に集中し過ぎてもなりません。

神道には、「○」の真ん中に「・」が入る図形があります。

これは「主の神」の紋章であり、「宇宙」「呼吸」「陰陽」「火水」を表現しているとされます。

これは真ん中の点が「集中」、周囲の円周が「拡散」を表しています。

この文様のごとく、相手を見るに、また物事を見るのには、まず中心を捕らえて、そしてその中心点を囲う周囲をみることが肝要です。

集中と拡散を繰り返して、初めて物事の真相はつかめます。

ものごとはすべからくこのように出来ているようです。

ひとつはすべてのために
すべてはひとつのために

続く・・・