特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座15


今回は「先人に学ぶ」をちょっと飛ばして 「あがる」「落ち着く」・・・のことに関連し、もっと深く掘り下げて霊的な面に触れたく思います。

誰でも、事故というのはある程度の予測は出来ます。

先般のこと、わが家の嫁さんが車の事故に遭遇しました。

お蔭様で大事無く済みましたが、事故に遭ったその日の嫁さんの行動は
地に足着かない、いわゆる「あがった」状態でした。

時間がない、早く行かなくては・・・という焦りと緊張感がみえました。

車で家を出る時不安がよぎりました。
危ないな・・・その後に電話が入り事故を知りました。やっぱりと思いました。

これは私が過去に試合を重ねていた頃この感覚がよく出てきました。

いわゆる勝てる試合、負ける試合というのが試合をやる以前に分かるのです。

またそれが分からずに試合をしては大変危険です。

ある程度修練を積んだものは潜在する心がすでに未来を予測し、勝敗を知っています。

さて、勝てるときは地にしっかり足が着いています。

負ける時は決まって浮いています。

「落ち着く」という言葉があります。
これは文字通り「落ちて」「着いている」ことです。

具体的に言うと、ジャンプして飛び上がり着地した時のあの屈した状態です。

つまり、顎を引き、肩が下がり、膝が落ちて、息が吐いている状態。
重心が安定し、軸に歪みのない脱力状態です。

この反対に「あがっている」という言葉があります。

これも文字通り上に向いて何もかもあがっているのです。気も体も。

例えばそれはジャンプして飛んでいる状態です。
顎が上がり、肩が上がり、眼をムキ、膝が伸びている「真っ直ぐ」の状態です。
息は吸っています。

これは緊張したとき「あがる」と言いますが、下がるべきものが下がっておらず、まさに何もかも上がっているのです。

人は、この上がって浮いている時が最も気をつけなければならない時です。

地球の地軸に直結する体の中心軸が離れ浮遊しています。

人は地に生きるものです。
地にしっかりと踏ん張って生活しなければなりません。

「礼」などの習慣もそうです。

頭を地に伏せる、体を地に近づけることが大事なのです。

地の神の守護を受けるうちは安泰です。
それから見放されると気が天に上がります。

(人により地の底の底・・・根の国、底の国というところへ落ちることもありますが)

稽古で時々やります、「持ち上がる体」「持ち上がらない体」というのがありますね。あれを思い出してください。

そして人に持ち上げられない体と心をつかむこと。

それは同時に悪霊に魅入られない状態であり、即ち災難が降りかかってこない状態でもあります。

人は油断をすると隙が生じます。

隙は結界の解かれたポイントであり、そこに悪霊はすかさず電光石火の如く
入り込んできます。

落ち着き、そして稽古によって常に堅固な結界を張ることです。

霊能者など・・・人に頼ることもけっこうですが、そんな方に頼んでも根本的な問題の解決にはなりません。

彼ら霊能者には限界があります。
結局は他人の出来事ですので、それも深い精神世界のことですからそれを
詳しく窺い知ることは到底不可能です。

霊界は幾重にも重なり、そのレベルにより 多種多様の世界が見られます。

全般を見渡せる能力者は稀であり、ほとんどが霊界の、例えば屋敷の中のトイレか玄関ぐらいまでしか見えません。

貴方にはこんな霊が憑いています・・・と言われても決して驚かないで下さい。

霊はどんな人にも憑いています。

人類発生以来、永い月日人は色んな目に会い生き死にを繰り返しています。
そしていろんな縁ある霊が憑き回っています。

それは当然なのです。
いま、その霊たちを代表して私たちは現界に肉体をもって出てきているのです。

結局、其の人に降りかかる問題を根本から本当に処理、解決できるのは当の本人しかいません。

霊能力者はほんの窓口の受け付けぐらいに思って下さい。いえ、受付まで至らない方がほとんどです。

貴方を救うのはあなた自身です。

鍛錬によりそれを高めましょう。

本当に自分を救えるのは自分しかありません。

自力をもって自分を高め、もって強力な他力(神)を得るのです。

つまり人を介して神とつながるのではなく自分が神と直結するのです。

武道はその能力を高めるためのカリキュラムと思ってください。


続く・・・