特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座178


「そして三の剱へ」


二の剱を稽古を・・・と意気込んでいると
時折サラッと「三の剱」の使い方をする人がいます。

三の剱は最初から内回り、外回りで仕掛けていく剱です。

実は私は迷っていました。

一か、二か、三か・・・・
一体どの剱を通して75剱を皆に伝えるのが良いのか。

順序でいけば一から入り、二に及び、三に至るものなのでしょうが、
しかし神様はこの時期に入り、
一気に我々を引き上げてくださるのでしょうか、
それとも稽古の順序が偶然に理にかなったのか。

稽古の順序はこうです。
「八力の型」から入り「八剱の型」へ、「鎮魂」を入れて心魂を鎮め、
「四方打ちの型」を行って最後「75剱」に入っています。

詳しく申し上げますと、稽古の段階は剛、柔、流の三段があります。
この剛柔流を「三元」といいます。
この宇宙は、ひとつの物を形成するのはこの三元が
そろっていないとなりません。

剛は鉱物の本質、柔は動物の本質、流は植物の本質です。

武道的に言えば「剛」は強くまっすぐに、「柔」は柔らかく滑らかに、
そして「流」は線を切らない回転の動きです。

75剱をこの剛、柔、流、つまり「剛〜一の剱」「柔〜二の剱」「流〜三の剱」
の順序を経て進んでいこうと計画しました。

しかし、今年に入ってここ数回の稽古を施してみるに、
先ほど申しました「三」の動きをする者が続出するのです。

それを無理に「二」に戻すのは「不自然」ではと思い悩みました。

最も早く、最も強く、そして最も華麗に剱を動かす時、
剱は自然に「三」の動きになるのです。

しかも、手の動きまで変わってきます。

どういうことかと言いますと、右手は上下の「タテ」に、
左手は左右の「ヨコ」に動くのです。
こうすると剱は見事な螺旋を描いて動き出します。

これはいずれ詳しく解説し、
また稽古で行っていくとして、話を元に戻します。

どうも稽古の順序が、八力の型ですでに剛を培っており、
八剱の型で柔、そして四方打ちの型で流が自然に練られていたようです。

とすると、いちいち75剱の中において「一、二、三」と
段階を分けずに一種類だけに限定させていまおうと考えました。

では、なぜ最初に「一、二、三」と段階を分けたのか。
これは元々分けられていたのではなく、
武道の伝書にのっとって始めたものであったのです。

神の預言書である大本しんゆに書かれています。
「いままでのことは何も用いぬ」「世はもちきりにはいたさぬ」
「神があらためをいたしてこの世のやり方をかえさす」
・・・このようなお言葉があります。

このご意思を思うと、和良久はまったく独自の道として
歩むべきかとも察します。

既成武道の伝書の類さえも用いず、
この和良久の技はストレートに稽古できる可能性を
ようやく見出したのです。

これはまったく神様のご守護と教主様のお導き、
そして和良久の稽古に今日まで辛抱強くついてきてくださった皆様の
おかげであります。まちがいありません。

私は今年に「100人の75剱の使い手を育てる」と宣言しました。

すると、どんどんどんどん内流を頂戴し、
よりシンプルにより正確に技が姿を現してきたのです。

私は75剱を稽古するにあたって、これを二の剱でやると言いました。
しかしどうでしょう。 二の剱どころか一気に「三」にジャンプしました。

和良久は組織の方はどうか知りませんが、
技の方は確実に次元の上昇を遂げています。
日進月歩です。これは驚くべきことです。

稽古に遠ざかっている方は大変かも知れません。
昨日やったことより今日やることが大切ですから。

私はがむしゃらに前進をしていきます。
それについては一人も漏れ落ちることのないように
指導していきたいと思います。

いま前進を止めてしまうと、
せっかく入ってきた智恵がこぼれていきそうですから。
なにせ私は頭が悪いですから。

お願いです。
この75剱が落ち着くまで、前田の稽古には
なるべく休まないで参加いただきたいと心から念願します。

決して前にやったことは無駄でもなんでもなく、どれも必要なことです。
しかし自然に急速な進歩成長を遂げる剱の技の勢いを
止める術を私は知りません。

行き着くとこまでこのまま行きたいと思います。

誰かが、いや今いる皆がこれを受け取っていただき、
神のご計画のために立ち働くもののふとなれば幸いです。

勝手気ままな指導者とお叱りを受けそうですが、
勝手気ままに進ませていただきます。
お許し下さい。

原型は変わりませんし、変わってはなりません。
ただそこに行き着く手段、道筋が変化してまでです。

私はなるべく皆に景色の良い、気持ちの晴れ晴れする道を選んで、
歩いていってもらいたいと願っています。


続く・・・