「自転」
剱の稽古もいよいよ軌道に乗ってまいりました。
ここで皆様に要望があります。
公転すること、つまり剱が旋回することは以前より
申し上げてきました。
しかし、今後皆様が75もの技を使いこなし、
それぞれの特性を把握する上において、避けて通れない
緻密な部分を把握していただくには「自転」、
つまり剱そのものを回転させながら使う技法を
習得していただく以外にありません。
剱が内回り、外回りをすることは
大体理解いただけたかと思います。
そのように手の中で、剱そのものを内、外に
自転させながら公転して見てください。
正確で滑らかな、優しい動きをなすには、
元から旋回させる技法を使うのです。
では、具体的に申し上げます。
「ア」の剱を使うとしましょう。
アは内回りの剱です。
その剱のスタートの最初から手の内で、
剱をまわし始めるのです。
クルクル、クルクルと回しながら、
上がり、または下がっていきます。
一回(勢いをつける〜この時から自転はじめる)、
二回(組む自転による旋回の勢いで組む)、
そして三回目で打ちます。
アは徐々に上昇していく剱です。
凝で組んで、解で降ります。
その解で降りるまでの間、ずっと自転を続けるのです。
早速、昨日、少年の部の稽古で
その回転を意識させて使わせてみました。
するとどうでしょう。
驚くことに今まで出来なかった子までも
「ア行、ダ行、ヤ行、カ行」の
全ての剱が正確に出来だしたのです。
これはまったく驚きでした。
私は、実はこういった緻密な動きは
皆には無理だ・・・と勝手に思い込んでいたのです。
子供たちは教えてくれました。
初めから皆には出来ないと諦めていないか?
妥協は許してないか?
早速、今日からやってみて下さい。
手の中でコロコロ・・・と転がすことを。
続く・・・