特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座202


タテの剱で組む〜その2


では、タテの剱の稽古に入りましょう。

まずマの剱・・・これは「分」で組み、上昇し、
「解」で落下していく剱です。

「分」で組む、ということなんですが、この剱を扱う前に、
まず確認しておきたいことがあります。

八力の「分」の手の動きです。
これは両手が「右旋」つまり掌が上向きになって
いると言うことです。

これとよく似た剱で「ア」という剱を
思い出して下さい。

「ア」は凝から解という剱ですね。

最初の動き「凝」は、左掌が下向き、つまり「左旋」し、
左方向に動きます。
また右掌は「右旋」、つまり上向きなっています。

しかし、マの剱の組む八力「分」は、両手右旋で、
左手が右方向に流れます。

つまりアの剱で行う「凝」と、まったく正反対の方向へ
動きます。

ですから、体は正面に向いたままであり、組む際に
体は左へ振るより、若干右方向へ振るような形になります。

ここで、今一度、ヨコの剱とタテの剱の特徴を
整理しましょう。
ヨコの動きは、優しさ柔らかさ、タテの動きは強さ、
厳しさを養います。

ヨコの剱、つまり凝や解、または引や弛の動きですが、
これらは「こちらへどうぞ・・・」と、
左右に流すようにして受ける剱ですが、

タテの剱は、相手の力を左右へ流す事無く、
相手と正面きって向かい合う動きです。

それは、面と向かって「抱きしめるような包容力」を
必要とします。

もちろん「コロコロ」と自転をともないますことは
言うまでもありません。

組んだ後は、さらに螺旋運動に勢いが加わり、
天に舞い昇り、解となって地に下ってきます。

続く・・・