特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座208


「和良久って何だ?」 (5)


私たちの子供の時代の話ですが、喧嘩をする際には
相手をどのようにして倒したらよいのか、
そんな技術など持ち合わせていませんでした。

せいぜい取っ組み合って、掴み合って泣き叫ぶだけでした。

そんな幼稚な喧嘩でしたので、お互いにたいした怪我もせず、
大人たちも安心して、笑って眺めていたものでした。

しかし、近年、格闘技の普及で、テレビ、映画、アニメをはじめ、
ちょっと町を歩けば、様々な格闘技の道場が軒を連ねています。

どんな素人の方でももめごとが起きれば、空手や柔道、
そして物を持てば剣道など、何らかの武道の技を使っています。

昔で言えば、かなりな格闘の技術になるようなことを、
現代の人たちは当たり前にやってのけます。

プロレスがテレビで放映され始めた頃、力道山という人が
空手チョップという、手刀で相手を打つ技が紹介されました。

悪役をつとめる外人レスラーを、徹底的に叩きのめす
ヒーローの登場に観衆は熱狂しました。

そして、多くのファンがその動きを真似いたしました。
掴み合いの喧嘩から、離れて戦う術への変遷が始まったのでした。

その後、キックボクシングや空手などのブームの到来で、
より専門的に足を使って蹴る技術が流行りだしました。

このようにして、映画や、テレビ、はたまたゲームなどが、
様々なメディアに乗って、相手を殺傷する格闘技術が
我々の生活の中に自然現象的に定着していったのです。


続く・・・