「和良久って何だ?」 (11)
和良久は準備運動や、筋力増強の体力運動は
しないのはなぜですか?
・・・そう問われました。
準備体操をしなければ体が耐えられないような運動は、
そこに無理があり、不自然であるからです。
和良久は腰を中心とした動きで組まれ、
稽古のはじめに「八力」という型を行います。
これは腰を八つの方向に動かして
「八つの基本的呼吸法」を覚えるためです。
この型を基本に「75」の技が展開されます。
強いて言えば、この型が準備運動のようなものであり、
体力強化運動でもあります。
この型は、今風に言えば、体のスジを伸ばすストレッチ効果、
腰を中心として全身の血行を促進させる効果、
自然な呼吸法を覚える効果、
両手を組んでお互いの腕に負荷をかけながら動かすことによって
柔軟な筋力をつける効果などがあります。
また「75剱」の稽古で、二人で剱を組んで稽古しますが、
この剱の組むインパクトによって全身の筋力が
電気的ショックにも似た効果を得、
瞬間的に大きな力を発揮させることになります。
和良久では、一つ一つの技の稽古の中にこそ
「精神を向上させるもの」「体力を向上させるもの」が
一度に含まれなければならないと考えています。
これはこれ、あれはあれ・・・と
分けて行うべきものではないと思います。
心と体とは一体となれるものにこそ価値があります。
続く・・・