「和良久って何だ?」 (12)
鉄や銅でつくったツルギではなく、
どうして木のツルギなのですか?
・・・そう問われました。
ツルギの動きの特性は「螺旋」することにあります。
ツルギ自らが回る「自転」と、
ツルギが弧を描いて旋回する「公転」の二種です。
そして、その螺旋運動を促すのが、
相手の打ってくる剱の力なのです。
相手の剱を組むことによって、
自らの剱に勢いを加えることになります。
このように、相手の力をもらうことと、
その力によって旋回を起すことを可能にするのは
「木」という素材でなければ不可能なのです。
木ですと、柔軟性、適度な重量、強度、温かさ、
そしてその持つ人の手にあった微妙な大きさを
自由に作成できるからです。
鉄や銅では重た過ぎ、またその刃から発する
殺傷の波動は冷徹です。
木は人の「気」が通じやすく、呼吸力を練るのに最も
適しています。
木剱どうしが組まれる際に出る「カーン」と言う音響は
心の覚醒に影響を与え、組んだ際のインパクトによって
お互いに伝わる力のバイブレーションは、
人体の腰に伝わって全身に広がって体力を養成します。
それと、ツルギというのは、「神の呼吸力」という意味で、
本来姿が無いものです。
あのような、水晶の結晶体の形で、
真っ直ぐのフォルムなのです。
しかし鉄や銅や、何かの物質で造られたものではありません。
丁度、スターウォーズに出てくる
ライトセイバーのような感じです。
すっと光り輝く剱ではないかと思います。
続く・・・