特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座233


より緻密に〜八力、八剱の型


八力と八剱の型は、すでに皆様が稽古されており、
概ね全般における動きもご承知おきのことと存じます。

この型、じっくりやってみると中々深いものがあることを、
皆様の中にも発見されておられる方もおありと思います。
まず、最初の上下するところでが、
素手で行う型なら手の指の「シワ」もしくは指紋を。
剱で行うなら、木剱の木目を。

・・・それぞれに目ではっきりと確認出来る範囲のスピードで、
手もしくは木剱を上げ下げします。
早く動くと、手のシワや木目が確認できません。

動くものを正確にとらえ続けるという
気持ちのの持続力といいましょうか、
そういったものを養うためです。
いわゆる動的な精神集中法です。
手や木剱に自分の心と体の全てをゆだねます。
わが分身のように、剱と一体となるのです。
正確には、感情移入というものです。

そして、天剱〜地剱の上下運動を終えた後に「ス」に入り、
剱を左右に大きく旋回させます。
これら「天剱〜地剱」の後の動きについては
特に木目をとらえることは不要です。

ただ、ひたすらに手や木剱の「螺旋」する様子を
両目で追い続けます。
クルクルと目が回るような忙しい思いがいたしますが、
この目玉クルクルの運動こそ動体視力を鍛える運動なのです。

早いものをゆっくり、遠いものを近くに、
大きいものを小さく、強いものを弱く・・・
こういった達人たちのもっている特異な感性を
会得する方法がひとつだけあります。

それは、言霊の力をもって螺旋することです。
螺旋こそ根源なる力、水火の結合した姿なのです。


続く・・・