「言行心の一致をもたらす言霊の妙用」
人は宇宙の縮図と言われています。
そして、宇宙には絶えずアオウエイの音響が
鳴り渡っていると言われています。
宇宙に秩序をもたらす言霊の響きは、
そのままわが肉体にも
普遍的秩序をもたらすものと解釈いたします。
ここでは、稽古で行っています発声の際に、
一層深い意識層に入っていただくため、もう一度
下記のように各言霊と肉体との関係を整理してみました。
意識を向けていただく部分を
「体、心、力、息、流」の五つに分けてみました。
<体>は、体のどの部分に意識を向けるのか、
<心>は、一霊四魂のどれに属するのか、
<力>は、八力の中のどの力なのか、
<息>は、呼吸はどのようにするのか、
<流>は水火の流れがどのように動いていくのか、
・・・などです。
これらを、発声の際に
ちょっと注意を置いていただくと良いかと存じます。
また、和良久でよく使う「水火」(いき)と言うのは、
日本独自の呼称で、気よりもさらに深い根源的、
かつ活動的な力であると言われています。
今風に言えば「普遍的活動エネルギー」と言ったら
理解していただけるかも知れません。
■「ス」
<体> 頭頂部の真中の部分
<心> 主神(すしん)からの力
<力> 天剱(直立剱)
<息> 吸う息と吐く息が起こる以前の透明な息
<流> 天から地に抜ける(頭の中心から体の真中を抜けて
足元に至る)まっすぐで透明な垂直の水火
■「ウ」
<体> 中田(鳩尾)
<心> 直霊(なおひ)という霊魂 〜省みる心
<力> 水平剱〜結(むすび)〜左右対称〜即ち鎮魂
<息> 吸う息と吐く息が同時に存在している状態
<流> 中田から発する水平な前後の水火
■「ア」
<体> 上田(額)
<心> 幸魂〜愛
<力> 凝・解
<息> 胸式呼吸
<流> 時計回り左右方向に向かって螺旋する水火
■「オ」
<体> 下田(下腹)
<心> 和魂〜親
<力> 分・合
<息> 腹式呼吸
<流> 時計回り上下、方向に向かって螺旋する水火
■「エ」
<体> 下田(下腹)
<心> 荒魂〜勇
<力> 動・静
<息> 腹式呼吸
<流> 時計反対回り、上下方向に向かって螺旋する水火
■「イ」
<体> 上田(額)
<心> 奇魂〜智
<力> 引・弛
<息> 胸式呼吸
<流> 時計反対回り、左右方向に向かって螺旋する水火
以上、「スウアオエイ」の言霊を要約すると、
まず「ス」の言霊でタテ軸を創り「ウ」でヨコ軸、
そして「ア」で左右、「オ」で上下の時計回りの螺旋を形成し、
「エ」で上下、「イ」で左右の時計と反対回りの螺旋を形成します。
これらを、まず一声づつはっきり唱えて、
それぞれの水火を明瞭にし、次に「スウアオエイ」を一息で発声し、
全てを統合し、球体と成すのであります。
続く・・・