特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座254


「言行心の一致をもたらす言霊の妙用」


人は宇宙の縮図と言われています。
そして、宇宙には絶えずアオウエイの音響が
鳴り渡っていると言われています。

宇宙に秩序をもたらす言霊の響きは、
そのままわが肉体にも
普遍的秩序をもたらすものと解釈いたします。

ここでは、稽古で行っています発声の際に、
一層深い意識層に入っていただくため、もう一度
下記のように各言霊と肉体との関係を整理してみました。

意識を向けていただく部分を
「体、心、力、息、流」の五つに分けてみました。

<体>は、体のどの部分に意識を向けるのか、
<心>は、一霊四魂のどれに属するのか、

<力>は、八力の中のどの力なのか、
<息>は、呼吸はどのようにするのか、

<流>は水火の流れがどのように動いていくのか、
・・・などです。

これらを、発声の際に
ちょっと注意を置いていただくと良いかと存じます。

また、和良久でよく使う「水火」(いき)と言うのは、
日本独自の呼称で、気よりもさらに深い根源的、
かつ活動的な力であると言われています。

今風に言えば「普遍的活動エネルギー」と言ったら
理解していただけるかも知れません。



■「ス」
  
<体> 頭頂部の真中の部分

<心> 主神(すしん)からの力

<力> 天剱(直立剱)

<息> 吸う息と吐く息が起こる以前の透明な息

<流> 天から地に抜ける(頭の中心から体の真中を抜けて
    足元に至る)まっすぐで透明な垂直の水火


■「ウ」

<体> 中田(鳩尾)

<心> 直霊(なおひ)という霊魂 〜省みる心

<力> 水平剱〜結(むすび)〜左右対称〜即ち鎮魂

<息> 吸う息と吐く息が同時に存在している状態

<流> 中田から発する水平な前後の水火


■「ア」

<体> 上田(額)

<心> 幸魂〜愛

<力> 凝・解

<息> 胸式呼吸

<流> 時計回り左右方向に向かって螺旋する水火



■「オ」

<体> 下田(下腹)

<心> 和魂〜親

<力> 分・合

<息> 腹式呼吸

<流> 時計回り上下、方向に向かって螺旋する水火


■「エ」

<体> 下田(下腹)

<心> 荒魂〜勇

<力> 動・静

<息> 腹式呼吸

<流> 時計反対回り、上下方向に向かって螺旋する水火


■「イ」

<体> 上田(額)

<心> 奇魂〜智

<力> 引・弛

<息> 胸式呼吸

<流> 時計反対回り、左右方向に向かって螺旋する水火



以上、「スウアオエイ」の言霊を要約すると、
まず「ス」の言霊でタテ軸を創り「ウ」でヨコ軸、
そして「ア」で左右、「オ」で上下の時計回りの螺旋を形成し、
「エ」で上下、「イ」で左右の時計と反対回りの螺旋を形成します。

これらを、まず一声づつはっきり唱えて、
それぞれの水火を明瞭にし、次に「スウアオエイ」を一息で発声し、
全てを統合し、球体と成すのであります。


続く・・・