特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座264


「最強の神たち」(1)


まず、和良久を世に出すに際して、
大きな基本の柱になる型が必要であった。

行き詰まったとき、困ったときに、
いつでも心身をリセットできる基本を求めていた。

鳳雛舘に篭って随分神様にお伺いをたてた。

ようやく組み立てあがったと思ったら、
何かが違っており、また一からやり直した。

何度も何度も繰り返した。
笑ったり、泣いたり。

誰もいない鳳雛舘は神様と私一人。

自問自答・・・いや、神との対話が始まった。

ことに四代教主を通し、素盞鳴之大神、
手力男之大神に猛烈に泣きついた。

そして、以下の要素を具有することを自分に課し、
わが身体を使って実験を繰り返した。


1、言霊の法則に合ったものであること

1、八力の腰を鍛えるものであること

1、75剱の技の基礎になること

1、すべてが螺旋であること

1、ご神前で行っても差し支えのない優雅な
  動きであること

1、和良久の準備運動となるものであること

1、前後上下左右のバランスがとれていること

1、万人に分かりやすいものであること

1、確実で具体的な効果が現れるものであること

1、やっていて鎮魂となるもの

1、妙なこじつけたまじないのようなものではなく。
  ちゃんと技として通用する動きであること

1、素手と剱の技の両方が比例すること


以上を踏まえつつ、剱をとり動いた。
また剱を置き、素手で動いた。

剱と素手の両方の動きを
代わる代わる行った。

剱の素盞鳴之神と、素手の手力男之神の
介添えがあるかのように一所懸命動いた。


・・・・やがて、ひとつの型が組みあがった。

名は考えていなかった。
しかし名が無いと稽古に差しさわりがある。
そのまま「八力」と命名した。

八力が姿を現したことはまさに奇跡であった。
それは、まるで五体投地そのものであった。

全身をもって神を讃美し祈るような動きは、
まさに困窮に陥った人類が
求めていたものではなかったか。

その八力を元に、
和良久は新たなスタートを切った。

75の技が息づき始めたのだ。

技は生きている・・・中核はまったく変化無く、
しかし、周囲は時々刻々変化している・・・

そう感じるようになった。

裏づけを取るため古い文献を紐解いた。
それは間違っていなかった。

まず理念があった。
次に実践が姿を現し、両者が融合した。

そして、時間と共に、
別の何かの力が加わるの感じた。

それは、計測がつきかねるほど
とても強い大きな力であった。

その力は新たな動きを求めた。

続く・・・