特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座263


「演武奉納の心得」(2)


場の空気が和の気に満ちておらず、
水火の整っていない所で、
つまり副守護神の巣窟みたいなところで
自慢げに技を披露すると、
かならず反発する作用がはたらきます。

我々の技の動きは、和合を招来させる「螺旋」です。

呼吸を整え、姿勢を整え、
崇高なる存在に気持ちを向け、
厳かなる気に満たされた場であるなら、
あなたの技は、その気に同調して受け入れられ、
あまつさえ多くの人たちに感動を与えることでしょう。

しかし、酒宴の席や娯楽の場は、
副守護神が表面に現れていることが多いので、
受け入れられるどころか、反発を買う結果になります。

和良久は、これら既成武道と比較はできませんが、
稽古するものにとって注意していただきたい
ことがらであると思います。

私は、空手の時代に限らず、
和良久になってからも、幾度か演武を行ってきました。

それは決して落ち着いた神聖な場ばかりではなく、
先ほど言いましたように、宴会の場や娯楽の場もありました。

さあ、そうしたら後が大変でした。
ものすごく神様に叱られたのでした。

本来ご神前で行うべき技を、
そうでないところで行った報いは速やかで、
心がけが良くなかったことを強く反省いたしました。

また、神の戒め、これは演武だけではなく、
稽古の中においても何度もありました。

『剱以外に他力を求めてはならない』
という戒律を忘れて、素手をもって稽古を行った時でした。

和良久は、剱だけではない、
素手の技でも卓越した強さがあるんだ・・・と
誇示したい気持ちもあったんだと思います。

さあ、その稽古の帰り、早速戒めが下りました。

私は必死で神様にお詫びをしました。

せっかく造りだした螺旋波動を
崩すような行為を行ったんですから
仕方がないのかもしれません。

鋭角波動には、鋭角波動が同調して、
鋭角な世界を現します。

下記のことを心に留めてください。

■宴会などの席で行わないこと。

■娯楽目的で行わないこと。

■場が不適切な場所で行わないこと。

■ご神前で行う「奉納」については、
事前に精進潔斎を行い、
服装は、私服平服はもちろん遠慮願います。

出来れば稽古着ではなく、
男子は着物に袴姿、女子は着物にこの花帯の姿が
望ましいでしょう。

和の礼装をもって望むけじめを持ちたいものです。

続く・・・