「発声方法(1)」
日本語というものは、まことに優れた言語であると思う。
言葉は、ただ意思のみを伝達するものではなく、
そこには、「霊力体」を見事に発揚させる要素を持っている。
まさに「はじめに言葉あり」である。
スの音声に始まる75声への展開は、
秩序正しいひとつのリズムや規則性をもつ。
言葉のそれぞれにに、前後、上下、左右の方向性があり、
どういった霊魂の働きがあるのか、またそれが、
どのような姿となって現れるのかを明確に示している。
宇宙のはじめに言葉があり、
言葉は道であり言葉は神そのものである。
その言葉を忠実に再現できる国、日本。
日本はどのような国であるかと問われれば、
一言で言えば「言霊の幸はう国」である。
言葉の乱れが、世界の乱れとなって顕現し、
争いが絶えない要因となっている。
言葉の乱れ、つまり、呼吸の乱れは、
体のと心のバランスを崩し、不安定な社会を現出する。
言葉が、本来のもつ力を取り戻すと、
そこに美しいハーモニーが生まれる。
和合とは息の調和のことである。
こういったことを、たんに思想ではなく
五体の鍛錬を通じて学ぶのが和良久である。
今回は、基本の発声法を紹介する。
まず、声を出すところと、その意味である。
以下に示す。
●「ス」
発声場所 歯
呼吸場所 中田(意識は天頂〜頭の真ん中)
八力 統合
霊魂 主神
●「ウ」
発声場所 歯(ス声よりさらに口をすぼめて力強く)
呼吸場所 中田
八力 前後
旋回 右左旋同時
霊魂 直霊〜省
●「ア」
発声場所 喉
呼吸場所 上田
八力 凝・解
旋回 時計回り〜左右
霊魂 幸魂 〜愛
●「オ」
発声場所 唇
呼吸場所 下田
八力 分・合
旋回 時計回り〜上下
霊魂 和魂 〜親
●「エ」
発声場所 舌
呼吸場所 下田
八力 動・静
旋回 時計反対回り〜上下
霊魂 荒魂 〜勇
●「イ」
発声場所 牙
呼吸場所 上田
八力 引・弛
旋回 時計反対回り〜左右
霊魂 奇魂 〜智
続く・・・