特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座 誌上講座

誌上講座383


「合わせ打ち」の稽古


二人が相対して、同じタイミングと間をもって
打ちを合わせる稽古です。

これは、基本的八剱の打ち方の正確さを磨き、
お互いの「水火」を合わせるための稽古です。

自分の前で、相手との八剱の打ちが交差して織り成す、
立体的で、不思議な螺旋の空間と
止めどないエネルギーの放射を、その眼と五体で感じて下さい。

では、稽古の方法を紹介します。

この稽古は八剱の型を基本としています。
その順序に則って行います。

<約束事>

①相対して、お互いが一歩踏み出せば先端が
 合わさる距離で間をとって下さい。

②下からの打ちは、剱が下田の位置にあって
 そこで旋回を起こし、上からの打ちは、剱が
 上田の位置にあって、そこで旋回を起こします。

③お互いの打ちを同時にスタートさせます。
 その時、お互いに旋回の速度を合わせ、打ち
 のタイミングが合うようにします。

④お互いに突きの稽古をする時は、剱尖(剱の突端)
 同士がうまくドッキングするよう、落ち着いて行って
 下さい。

⑤旋回をするというのは、体を緩め、気持ちを拡散させ、
 打ちの際に、打ちに力が集まるようにするために行い
 ます。
 
⑥「ウ〜突き」は、力と心を一点に集中させるために行
 います。


■(1)内旋下からの突き

○ 双方が、同時に下田の位置からのスタートします。

○ 旋回の後、中田に狙いを定め、水平旋回で、内回り
下からのウ〜突きを行います。

○ 丁度、中央でお互いの剱の先端がドッキングするよう
 に慌てないで、落ち着いて行います。

○ 突くときの呼吸は、吸う息でも吐く息でもなく、
 丁度、針の穴に糸を通すような心持になります。
 俗に「息を凝らす」と言いますが、これがウの呼吸です。

■(2)内旋上からの突き

○ 要領は(1)と同じで、上田の位置から、お互いに
 垂直旋回で同時スタートし、相手の剱尖に照準を
 合わせて打ちます。

■(3)外旋下からの突き

○ 要領は(1)と同じで、下田の位置から、お互いに
 水平旋回で同時スタートし、相手の剱尖に照準を
 合わせて打ちます。

■(4)外旋上からの突き

○ 要領は(1)と同じで、上田の位置から、お互いに
 垂直旋回で同時スタートし、相手の剱尖に照準を
 合わせて打ちます。


さて、以上「突き」または「ヨコの剱」の場合は、
特に問題はありませんが、これが「タテの剱」になりますと
私達の住む次元では、合わせることが困難です。

そこで、「十字の法則」を活用します。
ヨコにはタテ、タテにはヨコ・・・を組み合わせます。

つまり、凝で打った時には、同時に分で。
解で打った時には、合で合わせるのです。

この要領で、片方が「内旋ヨコ打ち」を行い、
もう片方が「内旋タテの打ち」を同時に放ちます。


■(5)凝〜解の打ち

○ お互いに、同時に内旋を同時に始めます。

○ こちらが「凝」を打った時、相手は「分」を打って
 タテ、ヨコを合わせます。

○「解」を打った時には、相手は「合」を打って合わせます。


■(6)分〜合の打ち

○ お互いに、同時に内旋を同時に始めます。

○ こちらが「分」を打った時、相手は「凝」を打って
 タテ、ヨコを合わせます。

○「合」を打った時には、相手は「解」を打って合わせます。


■(7)動〜静の打ち

○ お互いに、同時に外旋を同時に始めます。

○ こちらが「動」を打った時、相手は「引」を打って
 タテ、ヨコを合わせます。

○「静」を打った時には、相手は「弛」を打って合わせます。


■(8)引〜弛の打ち

○ お互いに、同時に外旋を同時に始めます。

○ こちらが「引」を打った時、相手は「動」を打って
 タテ、ヨコを合わせます。

○「静」を打った時には、相手は「弛」を打って合わせます。


続く・・・