「合わせ打ち」の稽古
二人が相対して、同じタイミングと間をもって
打ちを合わせる稽古です。
これは、基本的八剱の打ち方の正確さを磨き、
お互いの「水火」を合わせるための稽古です。
自分の前で、相手との八剱の打ちが交差して織り成す、
立体的で、不思議な螺旋の空間と
止めどないエネルギーの放射を、その眼と五体で感じて下さい。
では、稽古の方法を紹介します。
この稽古は八剱の型を基本としています。
その順序に則って行います。
<約束事>
①相対して、お互いが一歩踏み出せば先端が
合わさる距離で間をとって下さい。
②下からの打ちは、剱が下田の位置にあって
そこで旋回を起こし、上からの打ちは、剱が
上田の位置にあって、そこで旋回を起こします。
③お互いの打ちを同時にスタートさせます。
その時、お互いに旋回の速度を合わせ、打ち
のタイミングが合うようにします。
④お互いに突きの稽古をする時は、剱尖(剱の突端)
同士がうまくドッキングするよう、落ち着いて行って
下さい。
⑤旋回をするというのは、体を緩め、気持ちを拡散させ、
打ちの際に、打ちに力が集まるようにするために行い
ます。
⑥「ウ〜突き」は、力と心を一点に集中させるために行
います。
■(1)内旋下からの突き
○ 双方が、同時に下田の位置からのスタートします。
○ 旋回の後、中田に狙いを定め、水平旋回で、内回り
下からのウ〜突きを行います。
○ 丁度、中央でお互いの剱の先端がドッキングするよう
に慌てないで、落ち着いて行います。
○ 突くときの呼吸は、吸う息でも吐く息でもなく、
丁度、針の穴に糸を通すような心持になります。
俗に「息を凝らす」と言いますが、これがウの呼吸です。
■(2)内旋上からの突き
○ 要領は(1)と同じで、上田の位置から、お互いに
垂直旋回で同時スタートし、相手の剱尖に照準を
合わせて打ちます。
■(3)外旋下からの突き
○ 要領は(1)と同じで、下田の位置から、お互いに
水平旋回で同時スタートし、相手の剱尖に照準を
合わせて打ちます。
■(4)外旋上からの突き
○ 要領は(1)と同じで、上田の位置から、お互いに
垂直旋回で同時スタートし、相手の剱尖に照準を
合わせて打ちます。
さて、以上「突き」または「ヨコの剱」の場合は、
特に問題はありませんが、これが「タテの剱」になりますと
私達の住む次元では、合わせることが困難です。
そこで、「十字の法則」を活用します。
ヨコにはタテ、タテにはヨコ・・・を組み合わせます。
つまり、凝で打った時には、同時に分で。
解で打った時には、合で合わせるのです。
この要領で、片方が「内旋ヨコ打ち」を行い、
もう片方が「内旋タテの打ち」を同時に放ちます。
■(5)凝〜解の打ち
○ お互いに、同時に内旋を同時に始めます。
○ こちらが「凝」を打った時、相手は「分」を打って
タテ、ヨコを合わせます。
○「解」を打った時には、相手は「合」を打って合わせます。
■(6)分〜合の打ち
○ お互いに、同時に内旋を同時に始めます。
○ こちらが「分」を打った時、相手は「凝」を打って
タテ、ヨコを合わせます。
○「合」を打った時には、相手は「解」を打って合わせます。
■(7)動〜静の打ち
○ お互いに、同時に外旋を同時に始めます。
○ こちらが「動」を打った時、相手は「引」を打って
タテ、ヨコを合わせます。
○「静」を打った時には、相手は「弛」を打って合わせます。
■(8)引〜弛の打ち
○ お互いに、同時に外旋を同時に始めます。
○ こちらが「引」を打った時、相手は「動」を打って
タテ、ヨコを合わせます。
○「静」を打った時には、相手は「弛」を打って合わせます。
続く・・・