75剱〜言霊剱 (11)
剱稽古の効用〜2
武道は「型を応用に移す」を本義とするものです。
稽古した型が、現実に使いこなせること、あらゆる動きに
対応できるものであることが大切です。
応用の出来ない型は、死んだも同然です。
武道は、「生きて用に立つ」ことが使命です。
型の「動き」は時代に応じて変化していきます。
しかし永遠に変化のないものがあります。
それが螺旋運動です。
螺旋は、宇宙創造時の力であり、同時に終結の力であります。
この螺旋による技は、あらゆる動きに柔軟に対応します。
いつ、いかなる動きで打ちかかってきても、力まずそして無理無駄なく、
それをはじき返し、同時に打ち返す「攻防一体」の理想の動きが実現
出来るのが螺旋なのです。
(具体的な稽古は後述したいと思います)
和良久では、この螺旋の動きを基本に稽古が進められます。
人間は、健康であることが基本です。
まず何よりも、不健康な人を健康な状態にもっていくこと。
そして後、次のステップを踏みます。
「この健康の状態な心身を、どうやって世に活かしていくのか」
ということです。
私は、空手の師範時代よくこいう表現をしました。
「武道とは、牙のある者から牙を抜き、
牙のない者に牙を与えることである」
これは、暴力的人間をおとなしくさせ、おとなしすぎる人間を
元気にさせること・・・と、いう意味で申してきました。
いまは別の意味で使っています。
「この体は神様から一時的にお預かりじた大切なもの
それを自分の肉体だからと言って、無茶に痛めつけることは
慎まねばならない。
またその与えられた元気をもって、
困った人たちの力となって働かねばならない」
・・・なんと言ってもまず健康でありたいものです。
続く・・・