特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座89

稽古における想念(2)

現今の武道の現状をみると、
稽古している手段が競技形式をとっていたり、
護身術目的であったりしたとかで
そのレベルはスポーツと何ら変わらないものなのです。

実際に既製武道は「スポーツ」という分野の中に入っています。
○○スポーツ振興会に所属する○○空手とか○○剣道とか。

それでも何の抵抗もなく活動を続けています。
スポーツと武道は全く違います。

それは思想的に・・・ではなくて体育的にも違います。

前にも書きましたが、体育的にはスポーツは外から体を鍛え、
武道は内から鍛えます。
筋力を重視するスポーツ、霊力を開発するのが武道です。

腰を力の元とし、「限定束縛された範囲」の動きをなす、
その研ぎ澄まされた静寂の技は、この腰から発します。

腰を練り鍛えると「腹」が出来ます。
頭で考えずに腹で物事に接するのが日本人の特長でした。

腰を使うのには、腕や脚の筋力を極力用いずに動くことが
要求されます。

それとは対照的に、
スポーツは極力腰を据わらせないで動くことを行います。

とりあえず早く強く動くために、
中心から発する力を待たず各部分の筋肉を鍛え上げ、
それを酷使することによって成果を得ようとします。

思想的には「競い争う」ことがスポーツのエネルギーの根元です。
武道は「和して合わす」ことを主にします。

えっ?と思われることかも知れませんが、
発祥の歴史から端的に言いますと、
実は「戦うのがスポーツ」であり「戦わないのが武道」なのです。

スポーツの歴史は戦争の軍事訓練、及び戦闘そのものに由来します。
マラソン、水泳、槍投げ、砲丸投げ・・・

サッカーなどは敵や奴隷たちの頭蓋骨を転がして遊んだのが
始まりと言われています。

サッカーの試合などでサポーターと言われる人たちが徒党を
組んで何かに憑かれたように流血の惨事を展開する等は、

その場の霊界が修羅のレベルになっているためで、
これはやはりさっき申し上げたサッカーの起源に由来するようです。

武道の起こりは古事記の世界にある「アマノヌホコ」に由来します。
神様の行われた「国創り、人創り」など創造そのものが技の原点です。


続く・・・