「稽古〜いよいよ応用に」その3
和良久の稽古は難しいという方が多くいらっしゃいます。
それは仕方のないことかも知れません
今までになかった動きと理念です。
今までの武道史に存在しなかったものです。
既成の枠を外れた、しかし厳然とした規則性のある動きは
宇宙の運行を彷彿とさせます。
理念は理念、実践は実践として、別個のものとして扱われた
武道界における鍛錬方法はこれで終わりを告げます。
いえ、元へかえります。
理念と技がぴったりと合い、これだけ整理されたものは今までになかった。まさに革命的な武道です。
さて、宇宙的思考というものは平面ではなく立体です。
ゆえに和良久の技も立体的です。
すべてが球体であり、旋回をともなう。
和良久の技は球体を志向し、直線ではなく曲線をもって動きます。
それは剱をもって初めて可能にし得る現象です。
人が絶対不可能な動きを剱が代行してくれるのです。
しかし、やがて鍛錬とともに剱と人体とは一体となります。
剱の旋回は空間を歪めて凝縮させ、そこに真空状態を現出させます。
それは、より時間と空間を凝縮させ、かつ速度を速め、強さを増します。
剱は時空を超越し、一瞬を永遠に、
また永遠を一瞬にかえてしまう道具です。
人は剱によって宇宙の運行を探ることが出来るのです。
続く・・・