特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座123


「有形の剱、無形の剱」


前号に引き続きの内容になります。

剱で行う動きを素手でもやってみます。

有形の剱をもって、呼吸と身体をつなぎ合わせます。

次に何も持たずに素手で75剱を行うのです。
無形の剱です。

その規則性は「八力の型」さへしっかりやってればかなり容易に出来ます。

「水火の球」つまり息の球体を手の中につくって、中空で転がすのです。

左右運動で上がり、下がり(凝解引弛)をし、
また上下運動で上がり、下がり(分合動静)をし、
そして前後運動で上がり、下がり(ウ)をします。

最初は慌てず、八力を意識しゆっくりと正確に動きます。

動きなれたら、それ(息の球)を駒のように回転させて
みます。手の中で高速に動く球体を実感しましょう。

そして、今度はその高速回転させた球を打ってみましょう。

どこまでも遠く、あの空の彼方までも、銀河の彼方までも。

そうして、素手と剱を交互に稽古をします。

手の中に剱が出来るまで稽古をします。
「水火の剱」が身につくまで。

私たちは肉体を所有して現界に生きています。
ですから、その現界の法則にのっとって稽古をしなければなりません。

眼に見える形をおろそかにせず、
剱をもってしっかりと形(動き)を整えていきます。

息で相手と無形の剱を組んだり、打ったりします。

それを架空のものとせず、実在のものとして実感します。

それからの稽古です。この素手の稽古は。

まず、「アオウエイ・ダドヅデヂ・ヤヨユエイ・カコクケキ」
のヨコの剱を素手でマスターしましょう。

間もなく「マモムメミ・ナノヌネニ・パポプペピ・タトツテチ」などの
タテの剱も稽古してもらいます。

これら素手の稽古により、剱の動きも一層力強く、
正確に動くことを得ます。

また太極拳の理の一部がこれで分かると思います。

気に対して敏感な人は、手に確かな感触を得ることが出来ましょう。

皆さんの稽古の幅がこれで一気に拡大します。


続く・・・