「和良久って何だ?」 (2)
競争、競争の毎日。
人類は疲れています。
もう、競うことをやめ、蹴落とし合いをやめませんか。
いつも何かに脅え、落ち着かず過ごすなんて
何て悲しいことなのでしょう。
皆さんは、本当に戦うべき相手は
どこにいるのかご存知でしょうか?
その相手は、競争社会に生きる皆さんの、
その戦闘的エネルギーを食らって生きているのです。
お互いが憎みあい、妬みあい、謗りあい、
そして蹴落としあいをするほど、その敵は巨大化し、
手に負えない存在になっていくのです。
さて、その厄介な存在とは?
そう、わが心に巣食う利己的な心です。
獣の心と言い。鬼、おろちと言い。
副守護神とも言い、また悪魔とも言います。
これを通称「われよしの心」と言います。
われよしの心とは、かたくなな、自分勝手な、
カドのある冷酷な心のことです。
神話では「ヤマタノオロチ」と言っています。
この角張った固い、冷たい心を、
丸い柔らかい温かい心に修正するのです。
そんなことが出来ますか?
出来ます。
神はそのために様々なチャンスとともに
その方法も用意してくださっています。
それを可能にするひとつが「ツルギ」の技です。
あっちと、こっちをひとつにまとめる力、
白と黒を混ぜる力、
酸いと甘いを混ぜる力、
そして、よいものを残し、悪しきものを飛ばす力。
・・・そう螺旋運動です。
そして、この螺旋こそツルギの発する力なのです。
この動きは、決して平面ではありません。
タテもあり、ヨコもあり、前後もある球体で、
その旋回の力により熱と光が発します。
和良久はその動きを通して、心を練り鍛え、
温める作用をもたらす稽古なのです。
「ツルギをもってヤマタノオロチを退治した」と言う
スサノオノミコトの神話ですが、これは冷たくて、
角ばった暗い冷酷な社会を、螺旋の力によって和める
ということなのではないかと思います。
続く・・・