正しい呼吸 正しい神
武道とは、一言で言えば
水火(息〜呼吸〜気)の鍛錬です。
行動の原点が呼吸の働きによります。
呼吸の凝ったものが、声、そして行動に変化していきます。
つまり・・・
人は息をしています。
思いを伝える時、人はその息に振動を与えて声にし、
その声を組み合わせて言語にします。
つまり言語は息の形象化したものです。
その息の形が、今度は行動になります。
思念→呼吸→声→言語→行動
無形から有形への変化です。
こういう順序を経て、人は生きて動いています。
思念からのスタート・・・と書きましたが
さてその思念の元とは?
それは心です。
その心とは、魂から来るものであり、
魂が支持する存在は指導霊であり、指導霊は神にしたがいます。
しかし神も様々あり、善神と悪神、また種類も
万物の存在する数だけあります。
どの神にしがうか・・・です。
人は、因縁や環境、職業などからくる思考によって
それは変わってきます。
どうせ守護を受けるなら、宇宙の創造神と
つながるにしくものはありません。
正神ほど人間的常識にのっとった言動をさせます。
礼節に篤く、倫理道徳を重んじます。
逆に動物に近い動き・・・例えば
表情を歪めたり、妙な声を発したり、奇抜な動きをしたり。
また戦って相手を倒して勝ちたい・・・
という思いを強くする類のもの。
おおよそ人らしくない言動、及び人間離れした技を
使いこなす類のものは動物霊などは低級霊の守護によります。
王仁三郎師の歌にあります。
「 神と言えば 皆かしこしと思ふらむ
鬼 オロチあり 曲津霊もあり 」
「 けがれたる 人のみたまを喜びて
集い来るなり 曲津神ども 」
人は人らしく動き、語らなければなりません。
妙な格好、言動を好む者は正神に所属する者ではありません。
正神は、腰を中心とした安定性ある動きと、腹から発する
まことの声を好み、そのような者に懸かって守護をします。
武道は、より高い正神が懸かかってくれるような器を
つくるための稽古事です。
それには、まず「息〜呼吸」を整えることです。