「運動神経がないから稽古が出来ない??」
〜 スポーツと武道の違い(1)
武道は、腰を練ることを旨とします。
腰を練れば、その腰の中心にある仙骨が刺激され
仙骨の表面にある下腹(臍下丹田=下田)が鍛えられます。
その下田のエネルギーは脊椎を伝って上昇し、中田(鳩尾)を通過して、
上田(額)に至ります。
それは上田に留まる事無く、上田を突き抜けて天に舞い上がり、
ついに天(神)とつながります。
武道は、動きそのものが鎮魂帰神の神術です。
精神(心)を練るとは、この三田(上田、中田、下田)を覚醒させることです。
この上中下の三田がつながると一本の軸が形成されます。
この軸を支えるのが「重心」で、これが下田に位置します。
つまり下田はエネルギーの発信基地であり
「タテの軸」と「ヨコの重心」が組まれる最も重要な場所なんです。
鍛錬により、このタテとヨコを強く大きくしていきます。
これが人間形成の基本であろうと思います。
自力(自己鍛錬)をもって、他力(神力)を得るのです。
人の体を追求していくと、やがて宇宙の真相が明らかになります。
このように腹は神秘なエネルギーの源なのです。
昔の武士たちは「腹を切る」ことをもって自身のまことを明らかに
しようとしました。
続く・・・