「運動神経がないから稽古が出来ない??」
〜 スポーツと武道の違い(3)
元来我々日本人はスポーツなど「競技」をするようには
心も体もつくられていないようです。
それをいつのころからでしょうか、誠の大和の道が廃れ、
スポーツが盛んになり始めたころから、日本人の体型も精神性も
変わってまいりました。
西洋式トレーニングで鍛えられたスポーツマンは、確かに体は
がっちりとして、動きも機敏なのですが、なぜか物欲が異常に
盛んになります。
これはしかたありません。
ひたすら「勝つ」ために心と体を酷使しているのですから
そうすると「体主霊従」の法則にのっとり、どうしても
物質重視になってしまいます。
アクロバット的に動くことを目的とするスポーツにおいては
確かにずば抜けた運動能力が要求されるでしょう。
しかし武道は学校で指導しているようなスポーツ体育とは違います。
武道は早く走ることも、高く飛ぶことも、強く持ち上げることもしません。
前にも言いましたように、体力的には鼻をほじる力さへあればいいのです。
いいえ、映画「スターウォーズ」の中で「フォース」という表現を使って
いますが、その力の存在に目覚めればそんな力さへも無用でしょう。
自分が神とともにあることを自覚し、そのために人生が存在している
ことに喜びを感じた時、突然そのフォースは訪れます。
もう一度おさらいします。
武道は、立ち会う相手のみならず、宇宙に息(気・呼吸)を合わせる
ことを目的においています。
道にあるものはすべて霊主体従の法則に沿って動くのです。
スポーツは戦うことが本質です。
そして戦うために筋力を酷使します。
スポーツなどの競技大会の選手宣誓では、以下のように宣言します。
「我々はスポーツマンシップにのっとり、正々堂々と戦うことを誓います」と。
武道は意外と思われますが、戦いません。
戦いをいかに放棄するかを学ぶ道です。
また意識を向上させるため体を使用しますので
筋力を酷使する行為はすべて排除し体に優しい動きを選択します。
以上のように、スポーツと武道・・・
まったく逆の身体操作法と精神性をもっているということを
ご理解いただけたでしょうか?
運動神経がないから・・・とスポーツを敬遠される方。
ご安心ください。
あなたこそまことの大和民族の末裔なのです(笑)
続く・・・