「力」
1、現界に生きる我々すべては、ひたすら霊力を高め、
魂に力を得させるために生涯を送るべきものである。
1、霊性を向上させ、より高い次元へ歩を進め、
もって神の手足となって活躍することが人生の本義である。
1、和良久の稽古は、宇宙の創生から未来へつなぐ姿を
75剱の中に凝縮させ、表現するものである。
1、その技は、肉体に宿る精霊の躍動を、肉体の束縛から
解放させ、本来の自由なる姿に帰す技である。
1、ここで言う精霊の自由な姿とは何か。
中心の力に帰一して、そこを軸として高速に旋回する
技をなすことを言い、高速旋回によって、あたかも澄み
切った透明な状態こそ精霊の開放された姿なのである。
1、これは、科学の世界にみられる原子核の図と
まったく同様である。
1、和良久の技の基本は、その図のごとく陽子を軸に置き、
その周囲を一定の距離をおいて規則正しく回る電子と
同じ動きをなす。
1、陽子と電子は、電気の力で、内に向けては引力を、
また外に向けては遠心力を発生させる。
1、内外の力の源である引力と遠心力こそ、宇宙に働く
万物の基本的力である。
1、古来より武の技を「雷撃電飛」の如くと言われ、また
これを「タケミカズチの神」の働きと唱えられたのも、
この電気的な力を讃美したのによる。
1、雷撃(らいげき)とは、タテの力であり、強さを表し、
電飛(でんぴ)とは、ヨコの力であり、なだらかさを表す。
1、タテとヨコの力が組まれて、その交差した部分がより強い
中心の力を発生させる。これを「スウの力」と言う。
1、螺旋を描く和良久の技は、電子の旋回する様のように、
より中心の力を充足させ、また中心の力の充足によって
周囲の力も強力にさせる。
1、和良久の技は、中心確保のための稽古であり、
この中心を確保してこそ、神の実在を確信出来るに至る。
続く・・・