特定非営利活動法人 武道和良久

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誌上講座97


稽古の順序とその意義(2)


前の稽古に引き続きまして、鎮魂の実習に入ります。

鎮魂の印とその意義につきましては、
以前の誌上講座で説明させていただいた通りです。

今回はその順序について申し上げます。

まず正座です。

顎を引いて背筋を伸ばして姿勢を正します。

腰と言う「台座」に上体という大切な「御神体」を安置する気持ちです。

次に、両手指を一杯に広げて上にあげ、両肘を閉じるようにします。

左手の小指の上に、右手の小指をのせ、準じ指を重ねていきます。

一番上の「人さし指」の先端を合わせ、
内側に向けて両手を閉じていきます。

閉じる際に、左手の中指を挟んで、
右手の親指と中指を組み「リング」を作ります。
次に左手も、親指と中指を合わせてリングを作ります。

これで、人さし指を先端とする「鎮魂帰神」の印の形ができました。

印をアンテナにして、それを立てるようにして、
肘を左右肩幅に張りそっと印を下に降ろします。

肘が肩幅に張っていると、手は丁度胸の高さ、
すなわち心臓の高さで止まります。

この高さを保ちながら、静かに呼吸を整え瞑目します。

時間は最初は5分程度から始めて下さい。

10分、15分…と慣れるにしたがって徐々に時間を増やします。
20分から30分ぐらいはやっていただきたいものです。

出口王仁三郎聖師は霊山「高熊山」のご修行でなんと
一週間もの間この姿勢を保持されたのです。

聖師様の場合は、神様からの導きあってのことで非常に特別な状態に
おかれてのケースですから、我々とは比べるべきものではありませんが、
しかし、神様のご命令でなし得た、聖師様の霊界探検の
この偉業を偲ぶとき私達も思わずそこ力が湧いてまいります。

さて、鎮魂中は徐々に腕がつらくなってきますが、
これは姿勢が崩れていることが原因してることが多く、
体を前後、左右に少し動かしてみて「中心」を探してみて下さい。

「中心」が見つかると、すっと腕が楽になり、
その後割と平気で長時間耐えられるものです。

鎮魂の印…それは大工さんが使う「水平器」のようなものです。
身体が天に向かってまっすぐであり、
地に対し平行であればそこにあるのは安堵感です。  

健康的にも非常に良く、精神的には「集中力」が高まります。

この「鎮魂」は簡単に言ってみれば充電であり、「帰神」は放電であります。

また鎮魂は「神からの道」であり、帰神は「神への道」であります。

以上が鎮魂の概要です。

あとは各人が日々実習を重ねられ本当の自分と一体となり、
本当の神とつながるようつとめられることです。

和良久のツルギの稽古は動的な「鎮魂帰神の神術」であり、
この正座瞑目せる鎮魂は静的な「鎮魂帰神の神術」であります。


続く…